ドローンのATTIモードとは?対応機種とモード切替方法を解説!

ドローンを飛ばしていると画面に「ATTI」と表示されたり、「ATTIモードです」と音声アナウンスされることもあります。
本記事では、今さら聞けない「ATTIモード」について、ドローンのフライトモード全般の説明とともに、対応機種や切替方法についても詳しく解説します。
この記事でわかること
- ATTIモードの概要と必要性
- 代表的なフライトモードについて
- ATTIモードに対応したドローン
目次
ドローンのATTIモードとは
ATTIモードとはドローンのフライトモードの中の1つで、「Aモード」とも呼ばれています。
GPSと障害物検知機能が無効化されたフライトモードのことで、風の影響をそのまま受けて流されてしまうため操縦の難易度が高く、初心者の方は大変苦労されます。
例えばホバリング1つを例にとっても、GPSが効いていれば位置情報を元に静止できますが、ATTIモードでは「風を読み、風上にスティックを入れる」という技術が必要になります。
ドローンのその他の代表的なフライトモード
Pモード
Pモードは、フライトモードの中で最も一般的なモードです。
ほとんどのドローンでは電源を入れるとデフォルトでPモードになっており、ふつうはPモードで操縦しているはずです。
Pモードでは、GPS信号、ビジョンポジショニング、そして障害物検知システムの全てが有効化されるため、非常に安定した飛行が可能となります。もちろん風による影響も受けにくくなります。
GPSによる安定したホバリング、障害物検知システムによる衝突回避、加えてビジョンポジショニングシステムのおかげで屋内での飛行や万が一GPSが途切れた時でもある程度安心です。
特別な理由がない限り、安全にドローンを飛行させるならPモード設定のまま飛行を行うことをおすすめします。
Sモード(スポーツモード)
スポーツモード、通称Sモードは、Phantom 4シリーズに導入された、スピードと高い機動力を求めるユーザー向けのフライトモードです。
SモードではPモードと異なり、GPSは有効化されているものの、障害物検知システムはOFFになっています。これにより、安全のためにPモードでは制限されていた「秒速8メートル」の速度制限を超えることができ、スピードを体感できます。
被写体を追いかけたり、ダイナミックな映像を撮影する際に使われることがあります。
さらに、飛行中のドローンを手元に戻す際にも、Sモードを使えば素早く戻すことが可能です。
(ただし、Sモードではバッテリーの消耗が速くなるため、使用時はバッテリー残量に注意しましょう!)
Sモードでは障害物検知が無効となるため、なるべく開けた場所を選び、周囲に障害物がないことを確認した上で、飛行高度をしっかりとった状態で利用することが推奨されます。
スピードが速いため、急停止が難しいことにも注意しましょう。
操縦感覚としては、指示に対する反応が鋭くなります。
初心者はいきなりSモードで操縦しない方が良いでしょう。
ドローンに備えられた3つの安全システム
GPS
まず、皆さんおなじみのGPSの機能について。
ドローンの飛行がここまで安定しているのは、GPS技術のおかげです。
ドローンはGPSを利用して自分の位置を正確に把握するので、たとえ風に流されそうになっても、指定された座標で静止することができます。
このため、空中でピタリと止まるホバリングや、安定した飛行が実現しているのです。
GPSの助けなしで飛行する場合、想像以上に風の影響を受けやすくなります。
(しかも上空では地上よりも強い風が吹いていることが多いです)
初心者がドローンを飛行させる場合には、まずGPSがしっかりと受信されていることを確認してから飛行に移りましょう。
ビジョンポジショニングシステム
ビジョンポジショニングシステムは、超音波と画像技術を駆使し、ドローンを水平に保って安定飛行を行うための機能です。
ドローン本体の下部に搭載された超音波センサーとイメージセンサーによって、GPS信号の届かない場所でも現在位置の正しい情報を取得し、安定したホバリングを実現します。
これにより、位置情報の不安定さからくる墜落のリスクを低減させ、操縦の助けにもなっています。
障害物検知システム
障害物検知システムは、機体に搭載されたセンサーによって機体の前方や周囲にある障害物を検知し、衝突を回避する機能です。
飛行中に障害物の存在を検知すると、移動をストップしてその場でホバリングしたり、迂回したり、操縦者に警告音で知らせたりします。
マニュアル操縦であるAモードと、飛行速度を重視するSモードでは障害物検知システムはOFFになります。
ATTIモードの必要性
特に初心者の方が「わざわざATTIモードで操縦を行う」ことのメリットは基本的にはありません。
安全のため、GPSが効かない場所での飛行は控えるべきです。
しかしながらATTIモードは、能動的に切り替える方法もありますが(※機種による)、受動的に(意図せず)切り替わってしまう場合があります。
どんな時に切り替わってしまうかというと、
- GPS信号が弱い場所
- コンパスが干渉を受けている
- ビジョンセンサーが効かない環境
などです。具体的には、
-
夜間など真っ暗な場所
下部ビジョンセンサーが無効となり、ドローンが自分の場所を覚えられない -
橋や高い樹木の下
角度や環境にもよるが、GPS受信状態が悪くなりATTIとの切替が多くなる -
屋内
GPSが完全に無効になるため、下方ビジョンセンサーのみになってしまう
照明の明度によっては下方ビジョンセンサーも無効になることがある -
近い距離にドローンが飛んでいる/近い距離に電波塔がある
電波が混線しGPSがうまく受信できなくなる可能性
そのため万が一に備え、安全な場所でATTIモードでの操縦を練習しておいた方が良いといえます。
GPSもビジョンポジショニングシステムも利用できない場面では、機体が自動的にPモードからATTIモードに切り替わることがあるからです。
ATTIモードでの操縦経験がない場合、急に切り替わってもまず正しく操縦することは不可能です。
不測の事態であってもドローンを正しく安全に操縦できる技能が必要、ということで国家資格(無人航空機操縦士)一等の実地試験ではATTIモードでの飛行技術が実施項目となっているのです。
国家資格の取得を目指す方は、なおさらATTIモードでの操縦練習が必要というわけです。
ATTIモードに対応したドローンは?対応機種はこれだ!
国家資格取得のために事前に練習したい・・・という場合、ATTIモードに手動で切替ができるドローンが必要ですよね。
ATTIモードに対応したドローンは、大きく分けて以下3つです。
- 高額な産業用ドローン
- DJI Mavic 3 Classic
- DJI Phantom 4シリーズ
ただし、Mavic3 Classicが購入できるのは国交省の登録を受けた登録講習機関だけに限られており、個人の方は購入できません。
また、Phantom 4シリーズはすでに生産を終了しており、購入が難しい機体です。
かといって国家資格取得のために高額な産業用ドローンを購入するのも非現実的・・・
そこで皆様からご好評いただいているのが、弊社のドローンレンタルです!
Phantom 4 Pro+ V2.0のポイント
- ATTIモードに対応
- スカイシーカー側で保険に加入しているので万が一の事故にも安心補償
- 一発試験(実地試験)の対策に
- 登録講習機関での講習前後、自主練習のために
- まずはドローンの操縦を覚えたい!という方に
特に国家資格一等を取得するには、ATTIモードでの練習が肝です。
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