DJI Matrice 4(マトリス4)シリーズとは?Mavic 3Eシリーズとの違いも詳しく解説

2025年1月、世界シェアNo.1のドローンメーカーDJIから新たに発表された産業用ドローン「DJI Matrice 4シリーズ」。

「Matrice」といえばDJIの大型産業用ドローンのシリーズ名ですが、Matrice 4シリーズは、これまで「Mavic 3 Enterpriseシリーズ」「Mavic 2 Enterpriseシリーズ」として発表されてきたDJIの小型産業用ドローンの最新機種に位置付けられています。

Matrice 4シリーズとは

DJIの最新小型産業用ドローン「Matrice 4シリーズ」は、前機種であるMavic 3 Enterpriseシリーズの後継機モデルとして登場しました。
Matrice 4シリーズでは、ドローン本体だけでなく、送信機やD-RTK-3を含むアクセサリーも大幅に強化されています。
順番に解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

産業用ドローンのブランド名をMatriceシリーズに統一

DJIの業務用ドローンといえば「Matrice(マトリス)」というシリーズ名を連想される方も多いでしょう。
Matriceシリーズといえば、Matrice 100からMatrice 350 RTKまで、「大型の産業用ドローン」として認識されているのではないでしょうか?

一方で小型の産業用ドローンといえば、Mavic 2 EnterpriseやMavic 3E、Mavic 3Tといった、いわゆる「MavicシリーズのEnterprise版」が続々と登場してきました。

今回リリースされたMatrice 4シリーズは、小型産業用ドローンでありながら冠に「Matrice」をかぶりました。
今後は、DJIの産業機は大型、小型ともにシリーズ名を「Matrice」に統一していくものと思われます。

Matrice 4の基本スペックを確認

Matrice 4シリーズのサイズは約39cm。
機体のサイズは約40㎝ですので、A3用紙の長さくらいでしょうか。
重さは1,420gですから、1.5リットルのペットボトルくらいですね。

飛行時間が、最大で49分となっており、Mavic 3 Enterpriseシリーズが最大で45分でしたので、4分も延びています。
飛行時間の4分は大きいですよね。
業務の中でここまで活用する方も少ないと思いますが、最大伝送距離もMavic 3 Enterpriseシリーズと比べると、8㎞から12㎞まで延びています。

さらに、Matrice 4E/T両機とも、標準装備として光学3倍のズームカメラやRTKモジュール、レーザー距離計を搭載しています。
これらの機能は以前までは上位機種のみに取り入れられていたものですから、小型機にも関わらず標準装備されているという点は嬉しいですね。

そして、Matrice 4EとMatrice 4Tの違いですが、ひとことで言えば「搭載されているカメラの違い」です。

ドローンは言わば「空中を飛ぶカメラ」ですから、カメラが違えばそれに応じて可能な業務も変化します。

Matrice 4Tではサーマルカメラを搭載(「T」は「Thermal」のTです)していますから、赤外線カメラを使った業務に活用できますね。

Matrice 4シリーズで新たに追加された機能【進化したポイント】

Matrice 4シリーズでは、前モデルMavic 3 E/Tシリーズから新たに機能が追加されたり、進化した機能があります。

AI検知機能

特に注目すべき機能は、AIによる検知機能です。この機能は、カメラに映った人物や車両、船舶などをAIが瞬時に識別し、その種類や数量をモニタ上に表示します。
さらに、優れたトラッキング機能も搭載されており、捜索や救助活動での実用化が期待されます。

動画出典:DJIオフィシャルサイト

レーザー距離計

レーザー距離計が標準装備されたことで、リアルタイムで精密な測定が可能になりました。
これまでも「機体と対象物の間の距離を測る」ことはできていましたが、今回は任意の2点間の距離もリアルタイムで測れるようになりました。
しかも直線距離だけでなく、水平距離や高低差まで瞬時に分かります。
これにより作業効率がぐっと上がりますね。

動画出典:DJIオフィシャルサイト

自動航行:Smart 3D Capture

緊急時や災害発生時には、機体が周囲の状況に応じて自動で飛行ルートや速度を調整します。
操縦者が細かい調整を手動で行う必要がなく、目的地まで安全にたどり着けます。
さらに、指定エリアの撮影を行うと、その場で送信機上に簡易的な3D点群データが生成されます。
このデータをもとに飛行したいエリアを選択することで、「非常に精密な飛行」を実現できるのです。

動画出典:DJIオフィシャルサイト

AI暗視性能が向上

Matrice 4シリーズのカメラは暗視性能が飛躍的に向上し、夕暮れ時や夜間でも昼間と同じくらいの明るさで撮影可能です。

一切照度のない「真っ暗闇」でも心配はありません。
NIR補助ライトが標準搭載されているので、暗闇でもはっきりとした明るい映像を映し出すことが可能です。

リアルタイムで映像が鮮明に見えるのはもちろん、画像として出力する際も自動で処理されるため、夜間に撮影したとは思えないほどの高品質な画像です・・・!

動画出典:DJIオフィシャルサイト

観測記録

カメラで撮影した地面の範囲を、送信機の地図上に映し出す機能も新たに搭載されました。

これにより「どこからどこまでのデータを取得したのか」が明確に分かり、撮影漏れや重複撮影のリスクがなくなります。
効率的なデータ取得に活用できる新機能ですね。

遠隔操作(DJI FlightHub2との連携)

Matrice 4シリーズでは、DJI FlightHub2との連携によって、リモート離着陸、飛行、ジンバル(カメラ)操作、自動航行などがすべて遠隔操作で可能になりました。
自動給電はできないのですが(そのため現場に誰かしら人は必要になりますが)、操縦者自身が現場にいなくても良い、ということになります。

Matrice 4シリーズはどんな業種に向いている?【用途別解説】

Matrice 4シリーズは、次のような業種・用途での活用が期待されています。

測量・インフラ点検

RTK測位技術や高性能センサーを活用し、橋梁、送電線、建築物の詳細な点検や地形測量を効率的に行えます。

災害対応・救助活動

AI検知機能、トラッキング機能、サーマルカメラ、暗視機能、スピーカー(アクセサリ)の機能追加・進化により、災害現場の状況把握や被災地の捜索救助での活用も期待されます。

農業・林業

暗視機能の向上、サーマルカメラの活用から、野生動物(害獣)の捕獲に向けた調査にも役立ちそうです。

もちろん上記以外にも、さまざまなシーンでの活用が期待されています。

Matrice 4シリーズの価格は?

気になる導入費用ですが、DJIオフィシャルサイトで発表されている定価は以下のとおりです。

  • DJI Matrice 4E + DJI Care Enterprise Plus:税込 866,800円
  • DJI Matrice 4T + DJI Care Enterprise Plus:税込 1,108,800円

弊社スカイシーカーでは、Matrice 4シリーズについて販売のほか、レンタルサービスも行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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Matrice 4シリーズを購入ではなくレンタルするという選択肢【初期コストを抑える方法】

Matrice 4シリーズをはじめとするDJI産業用ドローンは、高機能ゆえに購入時のコストが気になりますよね。
初めて産業用ドローンを導入する企業様、短期間だけ利用したいといった場合、購入ではなくレンタルサービスをご利用いただくことで、以下のメリットがあります。

初期投資の軽減

購入には高額なコストがかかる一方、レンタルなら初期費用を大幅に抑えられます。短期間のプロジェクトや試験導入に最適です。

保守・管理の手間を軽減

レンタルなら、メンテナンスや修理対応はレンタル業者が行うため、運用に集中できます。
また、保険についてもレンタル業者が加入していますので万が一の墜落事故等でも安心です。

最新機種を柔軟に試せる

次々に最新機種が発表されるドローン業界の中で、レンタルなら手軽に最新機種を試すことが可能です。
短期利用のほか、購入検討のためにもぜひ柔軟にご利用ください。

スカイシーカーレンタルサービスの概要

当社では、Matrice 4シリーズのレンタルを行っております
弊社レンタルサービスの強みをご紹介いたします。

  • 最短1泊2日から利用可能
  • ご利用開始日の前日午前中に機材をお届けするので余裕をもって利用可能
  • ご利用開始日の3営業日前までキャンセル・日程変更が可能
  • 小型機であっても往復送料は弊社負担(8,000円以上のご利用)
  • ドローン本体のレンタル品の中には、バッテリーや充電器、予備プロペラなど必要なものをオールインワンで同梱発送。別途必要なものをレンタルする必要はほとんどありません。
  • バッテリーのみ・カメラのみのレンタルにも対応

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