自動飛行機能付きドローンのおすすめ機体紹介!機能や注意点を徹底解説【2025年版】

ドローンは日夜目まぐるしく進化しており、今や、パイロットが操縦しなくても自動で飛行できる機能を有した機種も数多く登場しています。

ドローンの自動飛行(自動航行・オートパイロット)機能は、アプリで飛行範囲やルートを設定すれば、事前に計画をした飛行ルートを自動で飛行してくれる機能です。
パイロットの技術力に関わらず、計画通りに飛行できるのはもちろん、誤った操作による墜落や事故の防止にもつながります。

ドローンに自動飛行機能が備わることで、さまざまな分野で活用の幅が広がります。
本記事では、自動飛行機能について解説するとともに、自動飛行機能が搭載されたおすすめのドローンを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 自動飛行の概要
  • 自動飛行の活用方法
  • 主な自動飛行機能搭載のドローン

ドローンの自動飛行(自動航行・オートパイロット)機能とは?

ドローンの自動飛行機能とは、あらかじめ飛行範囲やルート、対象物などを設定しておけば、人による操作なしで飛行が可能な機能のことです。

マニュアル(手動)操作ではパイロットの意思で制御できることがメリットですが、パイロットとドローンの距離が離れると距離感が分かりにくくなり思わぬ方向に飛行させてしまったり、障害物に接触してしまうリスクが生じます。パイロットが瞬時に状況を把握し、ドローンの飛行を制御する必要があり、熟練の経験や技術が必要です。

ドローンの自動飛行機能を活用すれば、機体は自身の位置や対象物との距離、障害物の有無などを把握して、ぶつからないように飛行できるため、従来のマニュアル操作よりも効率的かつ安全性の高い飛行が可能となります。

自動飛行機能には、主に以下のような方式があります。

自動飛行機能の方式 概要
GPS方式 「ドローンの座標」と「目的地の座標」の距離を測って飛行する方式で、多くのドローンに搭載されています。位置情報を取得できない場所では利用ができず、周辺環境によっては精度の低下や誤差が生じることが難点です。
トラッキング方式 人や乗り物など、動きがあるものを自動で追尾する機能です。迫力のある映像などの空撮や、不審者や害獣の追尾など防犯対策への活躍が期待されます。
AI搭載 ドローン搭載のカメラで得られる情報から周辺環境を把握して、障害物を認識し、衝突を回避したり、周囲の地形や状態を認識して、飛行経路を新たに作り出したりする方式です。
RTK方式 GPSからの位置情報に加え、地上の「基地局」からも位置情報データを取得することで、より誤差の少ない高精度な飛行が可能です。GPS方式と同じく、周辺環境の把握はできません。

自動飛行機能を使っても、全くエラーや事故がおきないと断言できるわけではありません。現場下見を十分に行わずに飛行ルートを作成するなど、飛行経路上の障害物の確認不足や電波途絶などで墜落や衝突が発生する場合もあります。

また、自動飛行機能を設定していても、危険なときはすぐにマニュアル操作に切り替えられるよう、パイロットの待機も必要です。
ドローンを飛行させるときは、自動、手動の方法によらず事前に十分な準備や確認が必要なことには変わりません。

ドローンの自動飛行を活用して何ができるか?

農業

農業従事者の高齢化、なり手の減少など人手不足が深刻といわれる農業分野では、ドローンの自動飛行機能を使った作業が注目されています。あらかじめ決めたルートを正確に飛行できるので、ドローンによる農薬散布や生育状況の把握など、広い敷地でも短時間で飛行でき、人の労働負担を減らすことができます。

点検・測量

工事現場やソーラーパネルの点検を人力で行うことは骨が折れるものですが、ドローンの自動飛行機能で、効率的かつ安全に点検できると期待されています。
人が立ち入りにくい高所や危険が伴う箇所で点検できることもメリットです。

また、土木や建設現場では、ドローンの自動飛行機能を利用して素早く広範囲を測量できるだけでなく、専用ソフトを利用してデータの自動解析も可能です。

物流

ドローンでの配達は未来のイメージがありますが、すでに災害時の物資輸送などが行われています。将来的にはルートを定め、自動飛行で離島や過疎地域などへの定期運航や、ドライバー不足や交通渋滞を解消する方法として、ドローン輸送に期待が高まります。

警備・調査

自動飛行で巡回監視を行ったり、広範囲でのイベント上空の監視など、動く監視カメラとしての活用が検討されています。
不審者や害獣の発見・追跡などの業務を担う従業員の危険も回避することができます。

また、災害地域や事故現場での状況調査でも、ドローンの自動飛行で人が立ち入りにくい場所でも活動できます。

空撮

ドローンでの空撮は日常的に行われています。。撮影モードは下記が主に使われ、自動飛行機能を活用した撮影方法で、ブレのない均質な映像撮影が可能です。映画やドラマなど多くの番組作りで今では欠かせない機能となっています。

  • フォローミー:対象を追尾飛行し撮影
  • ドローニー:対象から徐々に上昇後退しながら撮影
  • サークル:対象を中央に置き、周回軌道で撮影

ドローンショー

東京オリンピックでも開催されたドローン飛行によるアート。ドローンにLEDライトを搭載し、プログラミングを組むことで可能となっています。
手動で100機、1000機を超えるドローンを接触を避けて飛ばすことは現実的でなく、これこそ自動飛行機能ならではといえるでしょう。

自動飛行機能搭載のドローンおすすめ機体

エントリーモデルからハイエンドモデルまでの主な自動飛行機能搭載ドローンをピックアップしました。

Matrice 4E / Matrice 4T

画像出典:DJI公式サイト

Matrice 4シリーズのドローンは、機体サイズ約40㎝の小型機ながら、光学3倍のズームカメラやRTKモジュール、レーザー距離計が標準装備として搭載されている産業用機体です。

緊急時や災害発生時には、機体が周囲の状況に応じて自動で飛行ルートや速度を調整するので、パイロットが細かい操作を手動で行う必要がなく、目的地まで安全にたどり着けます。

さらに、指定エリアの撮影を行うと、その場で送信機上に簡易的な3D点群データを生成することができます。このデータをもとに飛行したいエリアを選択することで、「非常に精密な飛行」を実現できるのです。

Mavic 3 Pro

画像出典:DJI公式サイト

Mavic 3 Proシリーズ最大の特徴は3眼カメラで、Hasselblad(ハッセルブラッド)という「Mavic 3」にも搭載されているカメラに加え、70mm中望遠カメラと166mm望遠カメラを備えています。

70mm中望遠カメラでの撮影は、映像に圧縮効果が生まれ、小さく映るはずの背景が手前に迫って見え、実際より大きく見えます。さらに166mm望遠カメラは、光学7倍ズームでの4K/60fps動画撮影や12MP写真撮影が可能です。

最大28倍のハイブリッドズームを使用すると、雪山やサバンナなどで被写体に近づくことなく対象を確認でき、野生動物などと安全な距離を保った状態で観察が可能です。

Matrice 350 RTK / Matrice 300 RTK

画像出典:DJI公式サイト

Matrice 350 RTKは産業用の大型ドローンとして知られ、耐風性能は15m/s、動作温度は-20~40℃、最大飛行時間は55分、IP55の保護等級も備えた、小型機の活用ができない悪天候でも頼もしい機種です。

電源を落とさずにバッテリー交換ができるホットスワップ機能や、用途によってカメラが付け替えられるのも魅力のひとつです。

Matrice 350 RTKの長い飛行時間と自動飛行機能を活かし、広い敷地の測量やインフラ点検、調査業務での利用が期待できます。

なお、旧モデルの「Matrice 300 RTK」も保護等級(IP45)や対干渉性はMatrice 350 RTKに劣るものの、こちらも自動飛行機能が搭載されています。Matrice 350 RTKに引き継がれている機能も多く、Matrice 350 RTK同様に様々な業務をこなすことが可能です。

Mavic 3E / Mavic 3T

画像出典:DJI公式サイト

Mavic 3 Enterpriseシリーズは、業務に合わせた2つのラインナップで幅広く活躍します。

Mavic 3E は、メカニカルシャッター搭載の20MP 4/3型CMOSカメラと56倍ズーム対応カメラを備え、cmレベルの正確な測位を実現するRTKモジュールに対応した航空写真測量のエントリーモデルとして、 Phantom 4 RTK の後継機としての活躍が期待されます。

Mavic 3T は広角カメラと56倍ズーム対応カメラに加えて高解像度サーマルカメラを搭載し、Mavic 2 Enterpriseシリーズの後継として点検業務や夜間業務はもちろん、救助・捜索活動のツールとして公的救助機関での活躍も期待できます。

Mavic 3 / Mavic 3 Cine

画像出典:DJI公式サイト

Mavic 3 /Mavic 3 Cineでは最大46分という長い飛行時間に加え全方向障害物検知システム搭載、もちろん自動飛行機能も備わっています。

より映像撮影に特化したMavic 3 Cineは、ハリウッドを含む、様々な映画撮影などで使われているプロのクリエイター向けドローンの一つです。

Apple ProRes(アップルプロレズ)というAppleが開発した、高画質での記録と同時に編集も可能な機能を搭載しています。自動飛行機能を使い、迫力あるダイナミックな撮影が可能となります。

Inspire 2

画像出典:DJI公式サイト

Inspire 2はカメラが付属しておらず、高性能カメラZenmuse X5S(5.2K)、Zenmuse X7(6K)など、用途や品質に合わせたカメラが別途必要になります。最大速度は94km/hにもなり、停止の状態からわずか5秒で80km/hの速度まで加速可能です。前後上下に搭載の障害物センサーにより、安全面も考慮されています。

<Inspire 2に搭載された特徴的な自動飛行機能>

  • タップフライ:
    FPVビューで見えている景色の中の、行きたい場所をタップしてルート設定をすれば、ドローンはそのルートに沿って自動で飛行していきます。
  • アクティブトラック:
    被写体を認識して追尾します。被写体の特性を把握して追尾プロファイルが調整されるので精度が高く、複雑な動きも追尾できるようになっています。

自動飛行機能搭載のドローンを使ってみる

自動飛行機能を使ってドローンを飛ばしてみたい。購入前に機種を色々試してみたいなど、スポットでドローンを使用をしたい方におススメなのがドローンレンタルサービスです。
弊社のレンタルサービスでは、本記事で紹介した自動飛行機能搭載ドローンを取り扱っております。

ドローンレンタルサービスを利用することにより、必要な時だけ使うことができるだけでなく、利用者はメンテナンスも不要ですし、万一の事故の際の補償も充実しています。高額な産業機の取り扱いもあるので、一時的に業務での利用の際などにぴったりのサービスです。

レンタルのメリット

購入ではなくレンタルサービスをご利用いただくことで、以下のメリットがあります。

初期投資の軽減

購入には高額なコストがかかる一方、レンタルなら初期費用を大幅に抑えられます。短期間の撮影や試験導入に最適です。

保守・管理の手間を軽減

レンタルなら、メンテナンスや修理対応はレンタル業者が行うため、運用に集中できます。
また、保険についてもレンタル業者が加入していますので万が一の墜落事故等でも安心です。

最新機種を柔軟に試せる

次々に最新機種が発表されるドローン業界の中で、レンタルなら手軽に最新機種を試すことが可能です。
短期利用のほか、購入検討のためにもぜひ柔軟にご利用ください。

レンタルのデメリット

デメリットとしては、在庫が流動的で使いたい機材が希望日時で予約できないことがある。天候不良などで予定は変わるもの。必ずしも使いたい日程での利用が約束されない場合があるでしょう。

スカイシーカーレンタルサービスの概要

弊社では、Matrice 4シリーズをはじめとした産業用から空撮用の一般用まで幅広いラインナップを取り揃えたドローンレンタルサービスを運営しております。
弊社レンタルサービスの強みをご紹介いたします。

  • 最短1泊2日から利用可能
  • ご利用開始日の前日午前中に機材をお届けするので余裕をもって利用可能
  • ご利用開始日の3営業日前までキャンセル・日程変更が可能
  • 小型機であっても往復送料は弊社負担(8,000円以上のご利用)
    ドローン本体のレンタル品の中には、バッテリーや充電器、予備プロペラなど必要なものをオールインワンで同梱発送。別途必要なものをレンタルする必要はほとんどありません。
  • バッテリーのみ・カメラのみのレンタルにも対応

まとめ|ドローンの自動飛行機能を活用して安全で効率的な飛行を!

本記事では自動飛行機能についての説明と、自動飛行が可能なドローンをいくつかご紹介しました。
このほかにも自動飛行機能が搭載されたドローンはたくさんあるので、用途に合わせて、お気に入りの機種を見つけてみてください。

ドローンの自動飛行機能により、多くの分野で効率化やコスト削減、課題の解決など、従来の方法やマニュアル操作にはないメリットが得られると期待されています。

これからもドローンの自動飛行機能は進化を続け、いずれは全くパイロットが不要になる時代が訪れるかもしれません。さらに自動車に代わり、ドローンが新たな移動手段として活躍していたり、個人の生活の中で身近になっているかもしれませんね。

DJIドローンのレンタルサービスも行っています!

ドローン導入のお手伝いも可能です!

お役立ち一覧に戻る