DJI Dock 3とは?遠隔運用ドローンを支える最新ドックを徹底解説

DJIが新たに発表した「DJI Dock 3」は、ドローンを完全に遠隔運用するための自動離着陸・充電ステーションです。

遠隔地からの操作や24時間監視・点検など、これまで難しかった作業をスマートに実現。

この記事では、Dock 3の特徴や前モデルとの違い、導入メリットまで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • DJI Dock 3の概要
  • 前モデル(DJI Dock 2)との違い
  • 導入のメリットと活用事例
  • 価格や入手方法

DJI Dock 3とは?

DJI Dock 3(以下、Dock 3)は、ひとことで言うと「ドローンの自動運用を実現するために専用ドローン DJI Matrice 4D/4TD の離着陸・格納・充電・管理・運用を行うための基地」です。
つまりDock 3を使えば、操縦者がその場にいなくても、遠隔からドローンの離陸・飛行・帰還・充電までを自動で行えるということです。

点検や監視、測量といった「定期的な業務」において、人的負担を大幅に軽減できる次世代型のシステムとして注目を集めています。

DJI Matrice 4D/4TDとは?

Dock 3と同時に発売された、広角、中望遠、望遠カメラ、レーザー距離計を搭載した高性能な産業用ドローンです。
カメラスペックはDJI Matrice 4と同様です。
Dock 3からの離発着やDock 3内での充電など、Dock 3との同時使用に特化・最適化されています。(Matrice 4D/4TD単体でも使えます)

何ができる?Dock 3の役割

DJI Dock 3は、ドローンが自動で離陸・着陸・充電をこなすための“基地”のような存在です。

画像出典:DJI公式サイト

パイロットがその場にいなくても、あらかじめ設定されたルートを飛行し、終わればDock 3に戻ってくる。そんな無人運用を実現します。

Dock 3の中で待機していたドローン(Matrice 4D/4TDなど)が、遠隔操作によって自動的に扉を開け、離陸します。

飛行中はリアルタイムの映像やデータを地上に送信でき、ミッションが完了すれば自動で帰還。
戻ってきた機体はそのままDock 3内で充電を開始する仕組みです。

点検や監視、災害時の状況確認、広大な敷地の巡回など、人手に頼っていた業務が、Dock 3で一気に効率化されるのです。

Dock 3で期待されること

  • 業務の省力化
    人的な操作を必要としないため、人手不足の解消や運用コスト削減が可能です。
  • 遠隔からのリアルタイム対応
  • 24時間365日の無人運用
    夜間や雨天時でも監視や巡視などの業務を継続的に行うことができます。
  • 自動ルートによる効率化
    DJI FlightHub 2との連携により、自動飛行ルートを設定し完全自動化が可能です。

前モデル(DJI Dock 2)との違い

サイズ・重量の変化

Dock 3は、前モデルのDock 2と比べて本体サイズがひとまわり大きくなっています。
また、本体重量もやや増加しましたが、その分内部に搭載された機能や冷却性能の向上などが反映されており、全体として「実用性を重視した進化」と言えます。

以下にDock 2とDock 3の基本スペックの違いを表にして紹介します。

比較項目 DJI Dock 2 DJI Dock 3
総重量(機体を除く) 34kg 55kg
サイズ:
ドックカバーを開いた状態
長さ×幅×高さ
1128×583×412 1760×745×485
サイズ:
ドックカバーを閉じた状態
長さ×幅×高さ
570×583×465 640×745×770
入力電圧 100~240V(AC) 50/60Hz 100~240V(AC) 50/60Hz
入力電力 最大1000W 最大800W
動作環境温度 -25℃~45℃ -30℃~50℃
充電時間 32分 27分
保護等級 IP55 IP56
対応ドローン Matrice 3D / Matrice 3TD Matrice 4D / Matrice 4TD

DJIのDockシリーズはこれまでに3モデルが登場しています。中でも、性能を高めつつ大幅な小型化を実現した「Dock 2」が発売されたのは2024年のこと。

そして、わずか1年というスパンでDJI Dock 3が登場しています。
充電時間の短縮や対応温度範囲の拡大、ドックカバーの形状見直しなど、各所に細やかな改良が加えられ、これまで以上に実用性が高まりました。

対応ドローンの違い(M3D / M3TD → M4D / M4TD)

Dock 2では「Matrice 3D」または「Matrice 3TD」がDockに対応した専用ドローンでしたが、Dock 3ではより高精度な機体「Matrice 4D」または「Matrice 4TD」が対応ドローンとして発売されました。

運用性・耐久性の進化ポイント

Dock 3は、屋外での長期間安定運用を意識して設計が見直されました。

たとえば、冷却システムの強化により、真夏の高温下でも安定して稼働できるようになっています。さらに、防塵・防水性能はIP55からIP56(※IP56=「爆噴流の影響を受けない」)になり、雨天時や粉塵の多い場所でも安心して使える仕様です。

また、水平キャリブレーションなどの機能が追加されたことで、従来は設置が難しかった場所にも設置が可能になりました。

さらに、D-RTK 3 中継用の固定設置版(別売)を活用することで、設置場所の選定がよりスムーズに。通信の干渉や障害物といった課題をクリアし、柔軟な配置が実現できます。

導入によるメリットと活用例

定点観測や警備・インフラ点検での活用

  • インフラの定期点検(河川、山間部の災害監視など)
    決まったルートを自動で飛行させ、リアルタイムで映像を取得することで、異常の早期発見が可能
  • 大型施設や太陽光発電所などの警備業務
    定時での巡回飛行など、従来は人手に頼っていた「見守り」作業

遠隔操作による業務効率化

Dock 3は、遠隔地からの操作を前提としているため、現場に人間が立ち会う必要がなく、日常業務をより少人数で行えます。

たとえば、農地や建設現場などアクセスに時間がかかるエリアでも、事務所や別拠点にいながらドローンを起動し、必要な撮影や確認を行うことができるということです。

また、複数拠点を一括で管理するような運用も視野に入っており、管理者が一箇所にいながら複数のDockとドローンを遠隔操作で運用することも可能になります。

価格や入手方法は?

本体価格の目安

Dock 3はオープンプライスですが、Matrice 4D/Matrice 4TDとのコンボ料金の目安は以下のとおりです。

  • DJI Dock 3 COMBO(Matrice 4Dを選択する場合):2,864,180円~(税込)
  • DJI Dock 3 COMBO(Matrice 4TDを選択する場合):3,150,180円~(税込)
  • 上記価格にはDock 3の保証は含まれておりません。
  • インストール、設置およびメンテナンスサービス、ソフトウェアには別途料金がかかります。

導入はDJI正規販売代理店のスカイシーカーまで!

お見積や導入のご相談は下記までお気軽にお問い合わせください。

DJI Dock 3についての導入相談・お見積りはこちら!

弊社でDJI Dock 3実演セミナーを行いました!

2025年4月24日、弊社岡山営業所にてDock 3の実演セミナーを行いました。
セミナーは満員御礼!30名の方にお越しいただきました。

実際に自動航行経路を作成しての実演に、参加された皆様も興味津々でした。

セミナー開始直後の様子

弊社の平井よりご挨拶させていただきました

Flight Hub2を使って実際の自動航行ルートの作成を行います

外で待機しているDJI Dock 3・・・!(中にはMatrice 4Dが待機しています)

Dock 3が開くと中には、Matrice 4Dが格納されています!

今後もこういった実演セミナーを各地で実施予定でございます。

DJI Dock 3についてのお問い合わせはスカイシーカーまで!

弊社では、Dock 3の販売も行っております。
導入にあたってのご相談、お見積りなどお気軽にお問い合わせください。

※Dock 3のレンタルサービスはお取り扱いがございません。

ドローンの導入相談・お見積りはこちら!

DJI産業機のレンタルサービスも行っています!

お役立ち一覧に戻る