赤外線カメラ搭載ドローンは何に使える?用途・活用シーン・おすすめ機種を徹底解説

赤外線カメラ搭載ドローンは何に使える?用途・活用シーン・おすすめ機種を徹底解説
赤外線カメラを搭載したドローンは、温度差を可視化することで、目に見えない対象物を空から捉えることができる高機能なツールです。
暗闇や煙の中、構造物の表面などの熱源を検出できるため、災害対応やインフラ点検、建物の断熱診断、農業支援など、さまざまな分野で活用が広がっています。最近では、小型で高性能な機体も増えており、自治体や企業による導入事例も増加中です。

本記事では、赤外線カメラ搭載ドローンの基本的な仕組みと主な活用シーンをわかりやすく解説するとともに、目的別におすすめの機種もご紹介します。

導入の際に押さえておきたい注意点や、レンタルを活用した導入方法についても触れているので、赤外線カメラ搭載ドローンの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 赤外線カメラ搭載ドローンの仕組みや特徴
  • 代表的な赤外線カメラ搭載ドローン5選
  • 活用シーンや注意点

赤外線カメラ搭載ドローンとは?仕組みと特徴を解説

赤外線カメラ ドローン 仕組み 特徴

可視光では見えない「熱」を捉える技術

赤外線カメラは、物体が発する「熱(赤外線)」を捉えて映像として表現する技術です。温度が高い部分ほど強く放射される赤外線をセンサーが感知し、その情報を色の濃淡やグラデーションとして表示します。
たとえば、人や動物の体温、太陽光で温められた建物の屋根なども視覚的に把握できます。

これにより、通常のカメラでは見えない温度差を空中から把握でき、調査や点検の効率を大きく高めてくれます。

夜間・煙・植生下でも対象物を検知可能

赤外線は光ではなく、熱に反応して検知するため、暗闇や煙、霧、草むらといった視界の悪い環境でも対象を捉えることができます。
たとえば、夜間の作業現場や山林での捜索、火災時の視界不良なエリアでも、人や動物の存在を見つけることが可能です。

また、葉や枝に隠れている熱源も対象物が少しでも撮影できれば、検出可能となり、従来の目視や可視光カメラでは困難だった観察や検知が、より正確かつ迅速に行えるのが大きな強みです。

可視光カメラとの違いと併用のメリット

可視光カメラは、私たちの目と同じように「見た目そのままの映像」を記録しますが、赤外線カメラは「温度の分布」を映し出します。両者はそれぞれ得意分野が異なるため、組み合わせることで多角的な情報を得ることができます。

赤外線で建物の熱漏れを検知しつつ、可視光で構造の状態を同時に確認するといった使い方が可能です。

多くの赤外線カメラ搭載ドローンでは、両方の映像を切り替えたり、同時に両方の映像を表示する機能もあり、点検や監視の精度を大きく高めることができます。

赤外線カメラ搭載ドローンの活用シーン5選

赤外線カメラ ドローン 活用シーン

① 屋根・太陽光パネル・送電線などの点検

赤外線カメラを搭載したドローンは、建物や設備の温度分布を空から撮影できるため、異常箇所を短時間で特定できます。
たとえば、屋根材の劣化による断熱性能の低下、太陽光パネルのホットスポット(発熱異常箇所)、送電線の接続部の過熱などを発見するのに効果的です。

従来は高所作業車や足場が必要だった点検作業も、ドローンなら人が登らずに済み、安全性が高くなります。また、広い施設でも短時間で全体をカバーでき、定期点検やトラブル時の迅速な対応に最適です。

② 山間部や夜間の人命捜索・災害対応

山岳地帯での遭難事故や、大規模災害発生時の行方不明者の捜索では、赤外線カメラを搭載したドローンが役立ちます。人の体温を検知できるため、暗闇や煙、がれきの中にいる人物を発見する手がかりになります。

夜間や悪天候で目視による捜索が困難な場面でも、上空から安全で効率的に広範囲をカバーでき、複数の地点を自動飛行ルートで探索することで、救助隊の負担軽減や時間短縮にもつながります。

消防・警察・自治体による緊急対応体制の一環としても導入が進んでいます。

③ 建物の断熱性能評価・漏熱検知(建築分野)

住宅や施設のエネルギー効率向上のためには、断熱性能の劣化等の確認が欠かせません。
赤外線カメラ搭載のドローンを使えば、建物の外壁や窓から漏れている熱の様子を外から可視化できます。

見た目にはわからない断熱材の不足や、経年劣化した箇所をピンポイントで特定でき、改修の優先順位を判断しやすくなります。
赤外線調査は非接触・非破壊で行えるため、建物を壊さず診断できる点も大きなメリットであり、建築・リフォーム業界でも活用が広がっています。

④ 野生動物の位置特定・行動観察(鳥獣被害対策)

森林や農地で活動する野生動物の存在を把握するには、赤外線による熱検知が有効です。
見えづらい草むらの奥や、樹林の中でも、体温を頼りに動物の位置を特定できます。

農作物への被害リスクが高い時間帯や場所を把握したり、罠の設置や追い払い作業の精度を高めたりできます。また、夜間に行動するイノシシやシカ、クマなどの行動パターンを把握する生態調査にも活用されており、データを蓄積することで被害対策の計画立案にもつながります。

⑤ 農業分野の病害虫検出・水分ストレス把握(NDVIと組み合わせ)

赤外線カメラは、作物の温度やストレス状態を可視化することで、病害虫や水不足などの異常を早期に発見する手助けになります。

同じ畑でも一部だけ温度が高くなっている場所は、水分が不足していたり病気にかかっている可能性があります。また、NDVIと呼ばれる指標を併用することで、植物の光合成の活発さ=「元気さ」も数値で把握できます。

さらにドローンの活用で、広く観察することができ、生育ムラの早期発見や収穫予測、肥料を与えるタイミングの最適化など、スマート農業の実現にもつながります。

  • NDVI(正規化植生指数):作物の元気さを色や数値で見える化する指標。病気や水不足の早期発見に役立ちます。

おすすめの赤外線カメラ搭載ドローン5選

赤外線カメラ搭載ドローンとひとくちにいっても、機体のサイズや性能、搭載センサーの種類などさまざま。屋根や設備の点検に向く小型モデルから、災害現場や大規模インフラに対応する高性能機まで、用途に合った機種を選ぶことが重要です。

ここでは、よく利用される5機種を「特徴」や「活用シーン」とあわせてご紹介します。
導入を検討中の方は、目的に近いモデルがないかチェックしてみてください。

① DJI Matrice 4T(小型・汎用性高)

DJI Matrice 4T

画像出典:DJI公式サイト

コンパクトな機体に、光学3倍・7倍・広角カメラと赤外線カメラの四眼を搭載したモデルです。
赤外線センサーは640×512解像度を備えており、夜間や煙の中でも対象物を検知可能。最大49分の飛行時間と28倍デジタルズームで、日常点検から捜索業務まで幅広く対応できます。

  • 赤外線解像度:640×512 px
  • 用途例:屋根・設備点検、夜間パトロール、現場確認
  • 飛行時間:最大約49分

② DJI Matrice 30T(防塵防水+ズーム+サーマル)

DJI Matrice 30T

画像出典:DJI公式サイト

IP55の防塵・防水性能を備えたタフな機体に、赤外線カメラ・ズームカメラ・広角カメラ・レーザー距離計を一体化した高機能モデルです。

可搬性と性能のバランスが取れており、悪天候や災害現場などでも安定した運用が可能。
ズームは最大200倍(デジタル含む)と非常に強力で、遠距離からの詳細観察にも適しています。

コンパクトに折りたためるため、車載・現場移動にも適した中型機です。

  • 赤外線解像度:640×512 px
  • 用途例:災害対応、山岳・夜間捜索、橋梁・構造物点検
  • 飛行時間:最大約41分

③ DJI Matrice 400 + Zenmuse H30T(大型機・本格調査向け)

DJI Matrice 400 + Zenmuse H30T

画像出典:DJI公式サイト

産業用ドローンのフラッグシップモデルDJI Matrice 400に、2024年登場の次世代センサーモジュール「H30T」を搭載した本格調査向けセットです。

H30Tは赤外線、RGBズーム、広角、レーザー距離計を統合し、夜間の可視性能やサーマル解像度が従来のH20Tよりも大きく向上。点検・測量・捜索といった多様な現場に対応できるハイエンド構成で、長時間・高精度な飛行が求められるプロフェッショナル用途に最適です。

  • 赤外線解像度:1280×1024 px
  • 用途例:送電線・太陽光点検、大規模設備調査、インフラ点検
  • 飛行時間:最大約59分(ペイロード非搭載時)

④ ACSL SOTEN(国産・セキュア・カメラモジュール交換式)

ACSL SOTEN

画像出典:株式会社ACSL

国産ドローンメーカーACSLが開発したセキュア対応の産業用機体で、可視・赤外・マルチスペクトルなどのカメラモジュールを、現場ごとに交換できる柔軟性が特長です。

赤外線モジュール搭載時には、熱検知による点検や監視業務にも対応可能。すべての通信・保存データが国内管理可能で、高いセキュリティ要件を必要とする自治体や重要インフラ事業者を中心に導入が進んでおります。

  • 有効画素数:赤外線カメラ:81,920画素、可視カメラ:約1,200万画素
  • 用途例:災害対応、セキュア環境での監視業務、施設・公共インフラ点検
  • 飛行時間:約25分(赤外線モジュール搭載時)

⑤ Autel EVO Max 4T(高性能を手軽に使える統合型ドローン)

Autel EVO Max 4T

画像出典:Autel Robotics

EVO Max 4Tは、ズームカメラ・広角カメラ・レーザー距離計・赤外線カメラを1台にまとめたオールインワン型の産業用ドローンです。
障害物回避や自動飛行機能も充実しており、初めてドローンを扱う現場でも安心して運用できます。

機体の自由度が高く、RTKモジュールの追加も可能。重量・サイズともにコンパクトで、持ち運びしやすく現場移動が多い作業にも向いています。

  • 赤外線解像度:640×512 px
  • 用途例:屋根・外壁点検、農地の状態観察、小規模インフラ調査、夜間の警備確認など
  • 飛行時間:最大約42分

赤外線カメラ搭載ドローンの導入に迷ったら、まずは「レンタル」も

赤外線カメラ付きドローンを導入したいけれど、「いきなり高額な機体を買うのは不安」「実際の現場で使ってから決めたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな時は、まずレンタルサービスを活用してみるのがおすすめです。

ドローン本体だけでなく、バッテリーや予備パーツ、専用ケースなどを揃えると、初期費用は想像以上に高額になりがちです。レンタルならそうしたコストを抑えつつ、必要なときだけ機材を利用できます。自分に合った操作性や性能を見極める手段としても有効です。

また、ドローン業界は進化が早く、新型機が次々と登場します。購入した直後に「もう型落ち…」となる心配もありますが、レンタルなら常に最新機種を選べるため、無駄な在庫リスクもありません。

さらに、機体のメンテナンスや万が一の故障対応もレンタル会社に任せられるため、管理の手間も最小限で済みます。

ドローンレンタルについてお気軽にご相談ください!

レンタルのメリット

購入ではなくレンタルサービスをご利用いただくことで、以下のメリットがあります。

初期投資の軽減

購入には高額なコストがかかる一方、レンタルなら初期費用を大幅に抑えられます。短期間のプロジェクトや試験導入に最適です。

保守・管理の手間を軽減

レンタルなら、メンテナンスや修理対応はレンタル業者が行うため、運用に集中できます。
また、保険についてもレンタル業者が加入していますので万が一の墜落事故等でも安心です。

最新機種を柔軟に試せる

次々に最新機種が発表されるドローン業界の中で、レンタルなら手軽に最新機種を試すことが可能です。
短期利用のほか、購入検討のためにもぜひ柔軟にご利用ください。

レンタルのデメリット

デメリットとしては、在庫が流動的で使いたい機材が希望日時で予約できないことがある。天候不良などで予定は変わるもの。必ずしも使いたい日程での利用が約束されない場合があるでしょう。

スカイシーカーレンタルサービスの概要

当社では、Matriceシリーズをはじめとした産業用から空撮用の一般用まで幅広いラインナップを取り揃えたドローンレンタルサービスを運営しております。
当社レンタルサービスの強みをご紹介いたします。

  • 最短1泊2日から利用可能
  • ご利用開始日の前日午前中に機材をお届けするので余裕をもって利用可能
  • ご利用開始日の3営業日前までキャンセル・日程変更が可能
  • 小型機であっても往復送料は弊社負担(8,000円以上のご利用)
    ドローン本体のレンタル品の中には、バッテリーや充電器、予備プロペラなど必要なものをオールインワンで同梱発送。別途必要なものをレンタルする必要はほとんどありません。
  • バッテリーのみ・カメラのみのレンタルにも対応

まとめ|赤外線カメラ搭載ドローンで広がる空からの可能性

赤外線カメラを搭載したドローンは、可視光では捉えきれない熱の情報を映像化することで、点検・調査・災害対応など幅広い分野で活用されています。

最近では、コンパクトで扱いやすい機種や、データセキュリティに配慮したモデルも登場し、導入のハードルも下がってきました。

赤外線カメラ搭載ドローンの活用で、これまで見えなかった情報が「見える化」され、現場の判断力と対応力が大きく変わっていきます。

スカイシーカーのドローンレンタルサービスでも、赤外線カメラ搭載ドローンを取り扱っております。まずはレンタルを活用して、自社の業務や目的に合った機種を試してみるのもひとつの方法です。レンタルサービスをご利用いただいたお客様には、特別価格でドローン販売のご案内も可能です。レンタル・販売問わず、ぜひお気軽にお問い合わせください!

DJI産業機についての導入相談・お見積りはお任せ下さい!

DJI産業機のレンタルサービスも行っています!

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